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金・銀の投資を売却する際のコストとは?

売却前に必ず知っておくべき費用・手数料・注意点まとめ


はじめに:金や銀の売却にはコストがかかる

金(ゴールド)や銀(シルバー)への投資は、資産の保全・分散として世界中で高く評価されています。しかし、**「買う時」だけでなく「売る時」**にも重要なコストや注意点が存在することをご存知でしょうか?

「今が売り時かも」と感じている投資家にとって、売却時の実際の手取り額を正確に把握することは非常に重要です。


目次

  1. なぜ金・銀を売却するのか?

  2. 投資商品ごとの違い

  3. ディーラースプレッドとその変動

  4. 税金と法的義務

  5. 隠れたコスト一覧

  6. 売却方法ごとの比較

  7. 実際の売却シミュレーション

  8. コストを最小限に抑える方法

  9. 高く売るためのポイント

  10. 信頼できる売却先まとめ


1. なぜ金・銀を売却するのか?

理由は様々ですが、主に以下のようなケースが多いです:

  • 市場価格のピークで利益確定

  • 緊急の資金需要(医療費・引越しなど)

  • ポートフォリオの再構築

  • インフレによる物価上昇に備えての資産移動

ただし、売却時のコスト構造を理解していないと、想定より大きく損をしてしまうこともあります。


2. 投資対象ごとの違い

売却時の価格やコストは、保有している金・銀の種類によって異なります。


主な商品タイプ:

  • 金貨・銀貨(地金型):例)アメリカン・イーグル、カナディアン・メープル、ブリタニアなど

  • 金地金・銀地金(バー):1g、1oz、100g、1kgなど。タンカ貴金属、PAMP、Perth Mint製などが有名

  • 記念金貨・コレクター向け:例)クイーンズ・ビースト、オーストラリア・スワン等(セミ・ニューミズマティック)

  • 旧貨幣・古銭:1933年以前の米国金貨、50銭銀貨など。

  • インゴット(未加工):売却時の検査が必要なケースも多い

それぞれ売却先・需要・コストが異なり、再販価値にも大きく影響します。


3. ディーラースプレッドとは?金相場が3700ドルの場合の実例

「スプレッド」とは、買取価格と販売価格の差額のこと。ディーラーの利益部分であり、投資家の見えにくい損失となります。


例:金スポット価格が 1オンス=3700ドル の場合

  • 販売価格(ディーラー)→ 3820ドル

  • 買取価格(あなた)→ 3550ドル

  • スプレッド差額:270ドル(約7.3%の損失)


ポイント:

  • 市場が不安定な時期や需要が少ない時期にはスプレッドが拡大する傾向があります。

  • 一部の業者では、スプレッドに加えて別途手数料を請求するケースもあります。

  • 商品や数量によっても変動します。

商品タイプ

平均スプレッド目安

1オンス金地金(一般的)

2〜3%(狭い)

有名金貨(イーグルなど)

3〜6%(中程度)

銀地金・銀貨

5〜10%(広い)

記念金貨や希少銀貨

10〜20% 以上(変動大)

4. 税金と報告義務(日本の場合の概要)

金・銀の売却に伴う利益には、課税対象となる可能性があります。

主な注意点:

  • 利益が出た場合、**譲渡所得(キャピタルゲイン)**として課税対象になることがあります。

  • 購入価格、売却価格、期間などの記録が必須。

  • 大口取引では身分証の提示や記録保管が義務づけられているケースもあります。

特に日本では、**古物商許可(古物商:コブツショ)**を持つ業者のみが法的に個人から金・銀を買取可能です。無許可の業者との取引は、違法行為やトラブルの原因になります。


5. 見落としがちなコスト一覧

🔐 配送・保険料

オンライン業者に売却する場合、商品を追跡付き・保険付きで発送する必要があります。

  • 目安:3,000〜10,000円以上


🔍 検査・鑑定料

封印されていないコインや地金は、検査が必要な場合があります。

  • XRF検査や比重測定など:1枚につき500〜3,000円


📦 最低買取金額の制限

一部の業者では、最低取引金額(例:5万円以上)が設けられており、少額では対応不可な場合も。


6. 売却方法の比較表

方法

メリット

デメリット

店頭買取(貴金属店)

即日現金化、対面で安心

スプレッドが大きいことが多い

オンライン買取業者

全国対応、価格が比較的透明

送料・保険料負担、入金まで日数がかかる

メルカリ・ヤフオク

希少品なら高値可能

詐欺・トラブルリスク、取引手間

コインショー

コレクター需要あり

価格が安定しない、交通費・時間が必要

質屋・リサイクル店

即日対応可

低価格査定、専門知識に欠けることも

7. 実際の売却シミュレーション


ケース①:10オンス銀バーを店舗買取

  • 銀スポット:1オンス=42ドル

  • 買取価格:1オンスあたり36ドル

  • → 合計360ドル

  • スプレッド=60ドル損失


ケース②:1オンス金メイプルをオンライン売却

  • スポット:3700ドル

  • 提示額:3580ドル

  • 送料・保険:30ドル

  • 最終手取り:3550ドル


8. コストを減らすための戦略

  • 有名なブランド・造幣局の商品を選ぶ(例:ロイヤルミント、パースミント、タンカ貴金属、ゲルマニアミント

  • まとめて売却し、スプレッドを減らす

  • 古物商登録済みの正規業者を利用(例:GoldSilverJapan)

  • 需要が高まっている時期(インフレ時)を狙う

  • 2〜3社の買取査定を比較する


9. 高く売るためのコツ

  • 元のパッケージを保持(ミント封・シリアル番号)

  • 証明書(COA)付きで保管

  • 状態の良い未使用品はプレミアがつくことも

  • 限定発行コインや証明付きの美品はオークション向き


10. 信頼できる売却先一覧

業者名

特徴

Apmex(アメリカ)

世界最大級の貴金属ディーラー、売却ページ完備

Tanaka Kikinzoku(田中貴金属)

日本最大級の金取引業者、店舗でも対応可能

GoldSilverJapan

海外・国内商品対応、取扱数豊富、コレクター向け

結論:売却時のコストを理解して賢く動く


金や銀は「買った時」よりも、「売る時」に利益確定のタイミングが試されます。

損をせずに資産を現金化するには:

  • スプレッドや手数料の詳細を事前に確認

  • 信頼できる業者と比較検討

  • 商品の状態と市場の需要を意識

丁寧に準備すれば、投資の成果を最大限引き出すことが可能です。

金・銀の投資を売却する際のコストとは?
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