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イラン王国 SH1351(1972年)10リヤルPCGS MS66

※すべてのコインはPCGSによって正式に認定された真贋保証付きの正規グレード品です。個体によってトーン(銀の酸化による自然な色彩変化)や輝きのニュアンスが異なりますが、いずれもMS66の同品質レベルに準じています。

1970年代初頭、ペルシャの名で知られたイラン王国は、華麗な文化と経済発展の頂点にありました。

その時代を象徴する存在が、この**SH1351(西暦1972年)発行の10リヤル銀貨(10 Rials Silver Coin)です。

このコインは、当時の君主であり近代イランの象徴的指導者であったモハンマド・レザー・パフラヴィー国王(Mohammad Reza Shah Pahlavi)**の肖像を刻み、

ペルシャ帝国の伝統と近代国家としての威信を融合した、歴史的にも芸術的にも価値の高い一枚です。

アメリカの公式鑑定機関 PCGS(Professional Coin Grading Service) により**MS66(Mint State 66)**として認定されており、

発行から半世紀以上を経た今も、当時の鋳造時の美しい輝きとシャープな打刻をそのまま保持しています。

このグレードの個体は非常に稀少で、イラン近代貨幣の中でも最上位クラスの保存状態を誇る逸品です。

この10リヤル銀貨の表面には、堂々たる横顔で描かれたパフラヴィー国王の肖像が刻まれています。

その精緻な彫刻は、まるで古代ペルシャの王たちの遺風を受け継ぐかのような威厳を感じさせます。

周囲にはペルシャ語の文字が美しい曲線を描き、イラン文化特有の優美さを漂わせています。

肖像下部には鋳造年号として「۱۳۵۱(SH1351)」のペルシャ数字が刻まれており、イスラム暦における発行年を示しています。

このデザインは、単なる肖像ではなく、イラン王政の近代化と国際的地位の誇示を象徴するものでもあります。

当時のイランは、産油国として急速に経済発展を遂げ、「白色革命(White Revolution)」と呼ばれる社会改革を進めていました。

このコインは、その繁栄の時代を記念する象徴的な作品として発行され、王国の威信を世界に示す役割を担っていました。

裏面には、古代ペルシャの伝統美を反映したデザインが配されています。

中央には装飾的な壺(花瓶)のモチーフが描かれ、その内部にはイランの自然や豊穣を象徴する模様が刻まれています。

壺を囲むように左右には月桂樹とオリーブの枝が配置され、平和と繁栄の象徴として構成されています。

また、上部にはアラビア数字で「10」と刻まれ、額面を示しています。

この構図は、古代アケメネス朝以来のペルシャ芸術の伝統と、20世紀の近代デザインが融合した非常に洗練されたものです。

写実的でありながら装飾的でもあり、イスラム芸術と西洋彫刻技法の融合というテーマが見事に表現されています。

1972年という年は、パフラヴィー王朝の絶頂期でした。

この時期、イランは中東の中でも最も西洋化の進んだ国として急速に近代国家化を進め、経済発展・教育改革・文化振興などを積極的に推進していました。

特に1971年に開催されたペルセポリス建国2500年記念式典は、古代ペルシャ帝国の栄光を現代に蘇らせ、世界各国の王侯・大統領を招いた壮大な国家的イベントでした。

この10リヤル銀貨は、その式典翌年にあたる1972年に発行され、

まさに**「ペルシャ帝国の遺産と近代イランの誇り」**を体現する記念的貨幣といえるのです。

金属としての価値だけでなく、文化的・歴史的背景を併せ持つため、コレクターや歴史研究家にとっても欠かせない一枚です。

このコインの重量は約10グラム前後、直径は約29ミリメートル

その輝きは半世紀を経ても衰えることなく、光の角度によって微妙な虹色のトーンを放つことがあります。

これは長期保管中に自然に形成された「ナチュラルトーン」と呼ばれる現象で、コインコレクターの間では特に芸術的価値として高く評価されています。

PCGSによるMS66認定というグレードは、コインが鋳造時の状態をほぼ完全に保ち、摩耗や損傷がほとんど見られないことを意味します。

このレベルのイラン王国銀貨は世界的にも希少で、同シリーズにおける最高ランクに近い保存状態です。

イラン王国期のコインは、1979年のイスラム革命によって王政が崩壊した後、

国家体制の変化により国外流出や溶解が進み、高品質な個体の現存数が激減しています。

そのため、PCGSやNGCといった国際的鑑定機関に認定された高グレード品は、

近年の国際市場においてますます価値が高まりつつあります。

MS66級の本コインは、単なる貨幣を超え、近代ペルシャ文明の記憶を銀に刻んだ文化的遺産として、

長期保有資産・歴史コレクション・相続用美術品のいずれとしても非常に適したアイテムです。

GoldSilverJapanでは、このような歴史的・芸術的価値を併せ持つPCGS認定コインのみを厳選し、

真贋保証・長期保存に適した環境でお客様にお届けしています。

当店の取り扱うイラン王国銀貨は、いずれも厳密な鑑定データを基にした正規スラブ封入品であり、

国際的にも高い信頼性と資産価値を備えています。

この10リヤル銀貨は、かつて「文明と信仰の交差点」に立ったイランという国の栄光を映し出す鏡です。

その一枚の中に、アケメネス朝からサファヴィー朝、そしてパフラヴィー王朝へと続く

数千年のペルシャの歴史と美が凝縮されています。

銀の柔らかな光沢、精緻な書体、王の静謐な横顔。

それらすべてが、遠い過去と現代を結ぶ静かな時間の流れを感じさせます。

手に取るたびに、古代と近代が交錯する「ペルシャの魂」が蘇るでしょう。

GoldSilverJapan — 世界の歴史と美を、あなたの手に。

イラン王国 SH1351(1972年)10リヤル PCGS MS66

¥11,980価格
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