プラチナ投資とは？プラチナコイン・バー・ラウンドを比較する

​

金（ゴールド）や銀（シルバー）の投資は、古くから資産保全やインフレ対策として人気があります。しかし、より多様なポートフォリオを構築したいと考える投資家にとって、**プラチナ（Platinum）**という選択肢は、まだ十分に知られていない“隠れた宝”ともいえる存在です。

プラチナは世界で最も希少性の高い貴金属のひとつであり、投資用としても高いポテンシャルを秘めています。この記事では、プラチナコイン、バー、ラウンドそれぞれの特徴や利点、投資タイミング、そして購入時に注目すべきポイントについて詳しく解説します。

​

プラチナの希少性と価値

​

プラチナは金の約20分の1の量しか地球上に存在していない超希少金属です。現在流通しているプラチナの多くは、南アフリカで産出されています。特に自動車の排ガス浄化装置（キャタリティックコンバーター）や水素燃料電池など、環境技術の中心的な素材として高い需要があります。

また、プラチナは耐食性に優れ、光沢が長く保たれるため、ジュエリーや医療機器など多岐にわたる分野で使用されています。これらの需要は安定しており、価格の支えとなる基本的な要因になっています。

​

プラチナ価格とゴールドとの関係：プラチナ/ゴールド比率に注目

​

かつてプラチナは金よりも高値で取引されるのが常識でした。しかし近年では、その価格が逆転する場面が多く見られます。これは一時的な市場の歪みであると考える投資家も多く、**“プラチナと金の価格比率（プラチナ／ゴールドレシオ）”**を利用した戦略的投資が注目されています。

プラチナが金に比べて大きく割安になっているタイミングでは、中長期的に価格が回復する可能性が高いとされ、エントリーポイントとして最適です。この価格差を活かして、他の貴金属とは異なるタイミングで資産を分散できる点も、プラチナの大きな魅力の一つです。

​

プラチナコインの特徴とメリット

​

プラチナ投資の中でも、地金型コインは特に人気があります。理由はシンプルで、「政府発行で信頼性が高く、流動性に優れている」ためです。

多くのプラチナコインは純度99.95%以上の高純度で鋳造され、国の保証付きで発行されているため、世界中で通用する資産としての信頼性があります。例としては：

• アメリカン・プラチナ・イーグル（米国造幣局発行）

• カナディアン・プラチナ・メイプルリーフ（カナダ王室造幣局発行）

これらは一般的に1オンス（約31.1g）で発行されており、個人投資家でも手が届きやすい単位です。さらに、デザイン性や発行数の少なさから収集価値も高く、再販しやすいという利点があります。

​

プラチナバー（インゴット）の特徴

​

プラチナバー（地金バー）は、より大量のプラチナを効率的に購入したい方に適しています。1オンスから1kgまで、サイズもさまざまに展開されています。コスト面では、同量のコインに比べてプレミアム（上乗せ価格）が低いことが一般的です。

多くのバーは、PAMPスイス、ヴァルカンビ、ロンドン地金市場協会（LBMA）認定の精錬所によって製造され、高い信頼性と純度が保証されています。

ただし、プラチナバーは「識別番号付きであることが多く、再販時の手続きがやや煩雑になることもあります」。また、サイズが大きくなるほど分割売却が難しくなるという点も考慮すべきです。